Googleの最新AI「Gemini」とSEOの未来

Googleが2月8日に発表した最新AI「Gemini」についてその詳細と、SEOに対する影響を探っていきたいと思います。

Geminiとは何か?

今回はGoogleが2月8日に発表したAIサービス「Gemini」は、従来「Bard」と称されていたものが新たな名称で提供開始されることになりました。

特に注目すべきは、最新モデル「Gemini Ultra」がGemini Advancedで使えるようになった点です。

Gemini Ultraは、Googleの提供するAIモデルの中でも最上級の性能を誇り、より複雑なタスクや質問に対しても高度な処理能力を発揮します。

そのモデルを利用できるWebサービスがGemini Advancedであり、有料サービスとして月額2900円で提供されました。その利便性と機能範囲の広さにより、ChatGPT Plusと競合する位置づけにあると見られています。

Gemini Ultraが搭載されることで、現在市場に出ているGPT4をも上回る可能性を秘めています。ただし、この「Gemini Ultra」は、主に英語に最適化されており、日本語には対応しているものの、その能力を最大限に引き出すためには英語での利用が推奨されています。

Gemini Advancedの機能

Gemini Advancedにアクセスすると、チャットGPTのような対話型のインターフェイスが表示されます。

左上のメニューからは「Gemini Advanced」と「Gemini」のどちらを使用するか選択可能です。

Gemini Advancedに搭載されているモデル「Gemini Ultra」は最先端のモデルであり、より複雑なタスクの処理が可能です。

Googleによると、Gemini Ultraは従来のモデルよりも高度な処理能力を持っており、現在の最強モデルであるGPT4をも上回る性能を持っているとのことです。

これは、AI技術の進化とともに、より複雑かつ多様な要求に応えうるAIの実現を目指していることを示しています。

また、Gemini Advancedは、特に英語においてその能力を最大限発揮します。日本語入力にも対応してはいますが、より高度な機能を享受するためには、今のところは英語での利用が望ましいでしょう。

Gemini Advancedを使って検索してみた

Gemini Advancedを使用した具体的な実用例をいくつか紹介してみたいと思います。

おすすめのクレジットカードは何?

「おすすめのクレジットカード」をGemini Advancedに聞いてみました。

すると、様々なクレジットカードのおすすめが表示され、それぞれの公式サイトへのリンクも表示してくれました。

また、情報の出典元(リソース)も明示されている点が特徴です。

また、Geminiには以前から「回答を再確認」という機能があります。

Geminiが出力した内容が、Web上でも同等の事が言及されているか確認できる機能です。

緑色で網掛けされた箇所は、他Webサイトでも同様の言及が確認できた内容であり、その正確性が高いと考えられます。

逆にオレンジ色で網掛けされた箇所は、他Webサイトでの言及は見当たらず、内容の正確性が低い可能性があります。

この「回答を再確認」機能はChatGPTには無いGoogle独自の機能で、AIの弱点でもあるハルシネーション対策にも役立つ事でしょう。

日帰りの旅行プランを立てて

次に、日帰り旅行プランの提案をGemini Advancedに依頼しました。

このときは、鎌倉と箱根の旅行プランが提案され、それぞれの訪れるべき場所や体験について詳しい情報が提供されました。

さらに、具体的な交通手段や予算に関する質問に対しても、具体的なプランが提示され、Googleマップとの連携を通じて詳細な移動ルートが示されました。

これらの例から、Gemini Advancedが提供する情報は、単なる検索結果の列挙ではなく、ユーザーのニーズに基づいた具体的な提案や解答を可能にしていることがわかります。

ただし、Googleマップでの詳細なクエリ処理に関しては正確性に欠ける例もあり、全てのクエリに対して完璧な回答を提供できるわけではないことも明らかになりました。今後の技術的な改善によって、より高い精度と信頼性が期待されます。

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以上、Gemini Advancedのこれらの実用例を通じて、AI技術が提供する新しい情報検索体験の可能性を垣間見ることができました。同時に、その限界や課題も浮き彫りになり、改善点や弱点も見えてきました。

SEOへの影響と可能性とは

SGEやGemini(旧Bard)の登場により、SEOや検索エンジンマーケティングにも影響をもたらすと予想されます。

これまでの検索体験は、キーワードに基づく結果のリストからユーザーが望む情報を見つけ出すというものでした。

しかし、Geminiを始めとするAIは質問に対して直接、具体的な情報を会話を通して提供します。これにより、対話で個別化された検索体験を実現するのではないかと予想されます。

この変化は、ウェブサイト運営者やコンテンツ制作者にとって、SEO戦略を再考する必要があることを意味しています。

従来のキーワード中心の最適化から、よりユーザーの質問に直接的に答える形のコンテンツを提供することへのシフトが求められるでしょう。このことは、コンテンツの質と情報提供の正確性が以前にも増して重要視されることを示しています。

また、SGEやGemini Advancedが情報の出典を明示する機能を持つことから、信頼できるソースからの情報提供がSEOにおける重要な要素になります。ウェブサイトが提供する情報の信頼性や権威性が、検索結果におけるランキングに直接影響を与える可能性が高まっていると考えることも出来ます。

さらに、近い将来、GeminiやSGEを通じた検索体験がユーザーに受け入れられることにより、検索エンジンを利用する目的自体が変化するかもしれません。情報を単に検索するだけでなく、より複雑な質問に対する解答や、個別化された情報提供が期待されるようになるため、コンテンツの提供方法もこれに適応していく必要があります。

このように、GeminiはSEOや検索エンジンマーケティングにおいて変革的な役割を果たす可能性を持っています。ウェブサイト運営者は、この新しいAI技術を理解し、その影響を受け入れた上で、適切な戦略を立てていくことが求められるのかもしれません。そして、今後のSEOの方向性は、GeminiのようなAI技術の進化に大きく左右されると言えるでしょう。

ウェブ制作者にとってのGemini Advanced

ウェブ制作者の視点からGemini Advancedを見ると、新たなコンテンツ制作ツールとしての可能性が見えてきます。しかし、実際に使用してみると、GPT-4の方がよりプロンプトの解釈や精度に優れていると感じる場合もあります。

例えば、「記事コンテンツを作成し、その後、よりわかりやすく編集してください」というプロンプトをGPT-4に対して与えた時、GPT-4は意図通りに実行してくれることが多いです。

一方、Gemini Advancedでは、意図しない形で要約をしてしまうことがありました。(日本語入力なので、モデルはGemini Pro?)

これら挙動からも、現時点ではGPT4の方が指示の理解度や応答性が高いことを示しています。

また、非常にデータ量が多いプロンプトに対してGemini Advancedを使用した際には、時折「わかりませんのでお手伝いできません」という回答が返ってくることがあります。なお、同じプロンプトをGPT-4にリクエストすると、問題なく処理できていました。

このような結果から、ウェブ制作者にとってChatGPTよりもGemini Advancedを使用する理由が見当たりませんでした。

もし今が2022年、いわゆるChatGPTが出る前であれば、Gemini Advancedのリリースは驚きとなったでしょう。しかし、既に高い精度を持つGPT技術が存在する現在、Gemini Advancedが提供する機能には目新しさを感じにくいというのが正直な印象です。

とはいえ、Googleが今後この分野においてさらに力を入れていくことで、見過ごせないレベルの改善が期待できるかもしれません。ウェブ制作者としては、Gemini Advancedを含めた幅広いAI技術の動向を引き続き注視し、新たなツールの選択肢として検討していくことが重要だと考えています。

Geminiの将来性とAI市場での立ち位置

Gemini Advancedの登場は、Googleが人工知能分野での更なる存在感を示すものと言えます。しかし、同時に、AI技術を巡る激しい覇権争いの中、Googleがどのような立ち位置を確保できるのか、注目される点です。

今回のリリースから見受けられるのは、GoogleがOpenAIやMicrosoft勢に対して、強い競争心を持っていることです。こうした状況は、AI市場を活発化させる一因となり、今後多くのイノベーションが生まれる可能性を高めています。

Gemini Advancedが、現段階でGPT-4やChatGPTと同等、またはそれ以上の性能を発揮しているかは議論の余地があります。しかしながら、Googleがこの分野において非常に力を入れており、技術の進化に伴いさらに高度なAIサービスを提供していくことは間違いないと思われます。

Googleの強みは、膨大なデータと高度な技術開発力にあります。これを活かして、今後Geminiがどのように進化し、AI市場でどのような役割を果たしていくのか、楽しみなところです。

また、AI技術の進化は、単にツールやサービスの性能向上だけではなく、ユーザーの検索体験や情報収集の方法にも大きな変化をもたらすと期待されています。Geminiが検索市場において、ユーザーに対してより個別化された、より直感的な情報提供を可能にするなら、その価値は計り知れないものとなりそうです。

競争が激しいAI市場において、Gemini Advancedを含むGoogleのAI戦略が、今後どのように展開していくかは、多くの関係者の注目するところです。

マイクロソフト社とGoogle社の動向は、生成系AI市場にとってとても重要な動きとなり、引き続きウォッチしていく必要があります。

Geminiの将来性と市場での立ち位置について、私たちは引き続き高い期待を持ちつつ、その進化を見守っていきたいと思います。

※この文章は、YouTube動画をAIで書き起こし、記事化したものです。