コアアップデートの質問に答えてみた

Googleは、2024年8月~9月にかけて再び大規模なコアアップデートを実施し、多くのウェブサイトに激震を与えました。

順位変動の嵐の中、SEO担当者やウェブマスターの方から頂いたご質問に回答してみました。

1. アップデート終了後の順位変動について

質問: アップデート後、小規模のサイトが検索上位に見られるようになりましたが、最近では再びサブディレクトリ型のサイトや企業サイトが上位に戻ってきたように感じます。また、アップデート後も検索順位の変動が激しいように思います。まだ検索順位の調整は続いているのでしょうか。

回答: はい、その通りです。アップデートが9月4日に終了した後も、大きな変動が続いています。実は、アップデート期間中よりも大きい変動が発生しているのが特徴的です。

私の観察では、アップデート終了後も以下のような状況が続いています:

  1. 検索順位の大幅な変動
  2. サイトの流入数の大きな変動

このような状況下では、今日明日の順位に一喜一憂するのではなく、長期的な視点を持つことが重要です。現在の順位が明日どうなるかは予測不可能な状況ですので、引き続き実直にサイトの改善を行っていくことをお勧めします。

2. 小規模メディアと独立系メディアの評価について

質問: 今回のアップデートで、小規模メディアや独立系メディアも再評価するとありました。ビッグキーワードにおいて評価される小規模・独立系メディアが出てきたわけではありませんが、細かなキーワードの違いで検索結果にも違いが出ているように感じます。特にロングテールキーワードにおいて、小規模メディアでも上位表示できるキーワードが増えており、そういった意味では、小規模・独立系メディアが正しく評価される土壌が整いつつあるのではと感じているのですが、いかがでしょうか。

回答: ご指摘の通り、一部のキーワード領域では小規模サイトや独立系サイトの上昇が見られます。特に、競争が激しくないスモールキーワードやロングテールキーワードでこの傾向が顕著です。

しかし、全体的に見ると、その上昇幅は小幅にとどまっています。SEOは総合評価であり、参入している領域によって状況が大きく異なります。例えば、YMYLのような高度に専門的な領域では、依然として大手サイトが優位な状況が続いています。

私の見解としては、ネット上で期待されていたような「小規模サイトの黄金時代」が到来したわけではありません。確かに、テールキーワードなど競争が激しくない領域では小規模・独立系サイトの露出が増えていますが、収益性の高いビッグキーワードでは依然としてドメイン評価の高いサイトが優位です。

サイトの性質や参入領域によって影響は大きく異なりますので、自身のサイトの状況を冷静に分析することが重要です。

3. 特化型サイトのアクセス数減少への対策

質問: 旅行に関するサイトを独自ドメインで特化サイトとして運営しているのですが、このアップデートでサーチコンソールでアクセス数が約1/3に減少しました。去年12月~今年1月にも半減があったのですが、3ヶ月で回復しました。その後、あらゆる改善を継続して行いましたが、なぜか下がりました。小規模サイトへの評価も変わったということになるのでしょうが、8/16に数字が大幅に下がり、以降もそのレベルが続いています。小規模サイトや独立系サイトに該当するのですが、原因を探るための方策と改善に向けた対策についてポイントをご教授いただけないでしょうか。

回答: アクセス数の減少は確かに深刻な問題ですね。原因を探り、適切な対策を立てるために、以下のポイントを確認することをお勧めします:

  1. どのページが影響を受けているのか: サーチコンソールを使用して、具体的にどのページのどのキーワードで順位が下がったのかを確認してください。
  2. 現在の検索結果の上位ページ分析: 影響を受けたキーワードで現在上位表示されているページを分析し、自社のページとの違いを見極めてください。
  3. ページ品質の見直し: Googleの公式ガイドラインを参考に、コンテンツの質、ユーザー体験、E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)の観点からページを見直してください。

具体的な改善策は、サイトの状況を詳細に分析しないと難しいですが、ユーザーのニーズに合った高品質なコンテンツを提供し続けることが重要です。また、Googleの検索品質評価ガイドラインを参考に、信頼性を高めるのが望ましいと言えるでしょう。

【参考】
Search Console のトラフィックが減少しているかどうか確認する
有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成

4. 月1回のページ修正とSEO効果について

質問: コアアップデートにより下がりましたが、徐々に戻ってきています。月1回全ページ修正(200ページ程度)、内部リンク・外部リンク施策やページごとの点数も高くしているのですが、他に何をすればよいかわかりません。サイトの状況を見ないと難しいかもしれませんが、現状これをするともっとSEOが伸びるなどの方法論があれば教えてください。

回答: まず、重要なポイントをお伝えします。SEOは単純に修正の数をこなせば良くなるというものではありません。むしろ、意味のない修正は避けるべきです。

以下の点に注意を払うことをお勧めします:

  1. ユーザーの検索意図との合致(Needs Met): 各ページが検索ユーザーのニーズに適切に応えているか確認してください。
  2. ページの信頼性(E-E-A-T): 経験、専門性、権威性、信頼性を示す要素をコンテンツに盛り込んでいるか確認してください。
  3. テクニカルSEOの最適化: 基本的なテクニカルSEO要素(適切なタイトルタグ、メタディスクリプション、内部リンク構造など)が最適化されているか確認してください。

3rdパーティのツールが表示する「点数」に過度にとらわれるのではなく、実際のユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供することに注力してください。質の高いコンテンツを継続的に作成し、ユーザーのニーズに焦点を当て続けることが、長期的なSEO成功の鍵となります。

5. 圏外になったページへの対応

質問: 1位などの上位に表示されていた複数のページにて圏外になりました。現在まだ大変動中につき、変に触ろうとせずにそのまま様子を見た方がいいでしょうか?また、もし圏外になったページにて、何かしらの対策をする場合、どういった対策をするのが良いですか?よく聞く内容としては、中身はそのままに新しくページを作って、そこへリダイレクトをかけるなど。ちなみにE-E-A-T系のECサイトになります。

回答: まず、圏外になってからの期間を確認することが重要です。1〜2日程度であれば、一時的な変動の可能性もあるので、様子を見ても良いでしょう。しかし、数日以上継続している場合は、Googleのアルゴリズムによって評価が大きく低下した可能性が高いです。

新しいページを作成してリダイレクトをかけるという方法は、一時的な効果はあるかもしれませんが、長期的には推奨できません。これはその場しのぎの対策に過ぎず、根本的な問題解決にはなりません。

代わりに、以下のアプローチをお勧めします:

  1. 根本要因の調査: なぜ順位が下がったのか、詳細な分析を行ってください。競合サイトとの比較、コンテンツの質、ユーザー体験などを総合的に見直します。
  2. コンテンツの改善: E-E-A-Tの観点から、コンテンツの質と信頼性を向上させてください。特にECサイトの場合、商品情報の正確性や顧客レビューの信頼性が重要です。
  3. ユーザー体験の最適化: サイトの読み込み速度、モバイルフレンドリーネス、ナビゲーションの使いやすさなどを改善してください。
  4. テクニカルSEOの見直し: 基本的なSEO要素(タイトルタグ、メタディスクリプション、内部リンク構造など)を最適化してください。

6. メインドメインとサブドメインの評価について

質問: ドメインの評価について、メインドメインとサブドメインはお互いに評価は影響し合わないという認識でよろしいでしょうか?例えば雑誌に商品広告を載せる際にその雑誌用のコストを抑えて画像を貼り付けただけのLPを用意し、それをサブドメインでアップした場合、サブドメインの評価は落ちるかもしれないがメインのドメインには影響しない、という認識であっているでしょうか?

回答: 基本的には、サブドメインは別のサイトとして評価される傾向にあります。しかし、完全に影響がないとは言い切れません。

以下が私の見解です:

  1. 別評価の傾向: 確かに、サブドメインは主に別のサイトとして評価される傾向があります。
  2. ルートドメインの影響: ただし、ルートドメインが同じである以上、完全にゼロの影響とは言えません。
  3. 目的に応じた施策選定: 重要なのは、なぜサブドメインを使用するのかという目的です。単に低品質なコンテンツをメインドメインから切り離したいだけであれば、他の方法も検討する価値があります。

例えば、広告用LPをサブディレクトリに置き、robots.txtやnoindexタグでインデックスを制御する方法もあります。これにより、サイト全体の評価対象からそのページを除外できます。

ただし、広告LPへのアクセスがサイト全体の大部分を占める場合や、そのページでの滞在時間が極端に短い場合は、サイト全体のユーザー行動シグナルに影響を与える可能性があります。そのような場合、サブドメインの使用を検討する価値はあるでしょう。

結論として、目的に応じて最適な施策を選択することが重要です。サブドメインの使用が最適な解決策なのか、それとも他の方法で目的を達成できるのか、慎重に検討してください。

【参考】
noindex を使用してコンテンツをインデックスから除外する

7. 一時的な回復後の再下落への対応

質問: 今回のアップデートでピーク時の3分の1程サイトが回復したのですが、平さんがおっしゃっていた回復サイトの傾向のように、ここ1週間ほどで今回のアップデート前くらいまで流入が減り、せっかく上がった流入数がほとんど元に戻ってしまいました。今まで通り方針を変えずにコツコツやっていくしか無いのでしょうか?今後の姿勢として持っておくと良い考えを教えていただけますと幸いです。

回答: 現在、検索結果は非常に大きく変動している時期です。このような状況下では、日々の変動に一喜一憂せずに、長期的な視点を持つことが重要です。

見方の参考として、S&P500などの株価指数の動きが挙げられます。

例えば、S&P500の週単位のグラフを見ると、大きく下落しているように見えるかもしれません。

しかし、期間を2000年代まで広げてみると、上昇と下降を繰り返しながらも、全体としては右肩上がりのトレンドを描いていることがわかります。

これはSEOにも当てはまります。アルゴリズムの更新は世界経済における●●ショックのようなものです。一時的に大きな変動を引き起こしますが、長期的に見れば、質の高いサイトは成長を続けるのです。なぜなら、アメリカ経済に底力があるように、優れたコンテンツと適切な最適化を行っているサイトには本質的な価値があるからです。

このような長期的視点を持ち、以下のような姿勢で取り組むことをお勧めします:

  1. 実直なサイト作りの継続: 今まで通り、高品質なコンテンツを提供し続けることが最も重要と考えます。
  2. ユーザーニーズへの注目(Needs Met): 検索ユーザーが求めている情報を的確に提供することに注力するのが望ましいでしょう。一方的な情報発信ではなく、ユーザーの意図に沿ったコンテンツ作りやユーザー体験(課題解決)を心がけます。
  3. E-E-A-T:領域によっては信頼性や権威性を正しく示す必要もあるかもしれません。検索ユーザーが安心信頼してページ情報を閲覧できるEEAT対応を行うのが望ましいでしょう。
  4. テクニカルSEOの最適化: 基本的なテクニカルSEOが施されているか確認するのが望ましいでしょう。
  5. 長期的な視点: ある意味、SEOによるサイト流入数の変動は株価の変動と似ています。短期的には大きな上下があっても、長期的には右肩上がりのトレンドを描くのが健全なSEOの特徴なのかもしれません。
  6. 継続的な改善: アルゴリズムの変更に一喜一憂するのではなく、常にユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供し続けることに注力するのが望ましいでしょう。
  7. 競合分析: 上位表示されているサイトを定期的にチェックし、自社サイトとの違いを分析してください。ただし、単に真似るのではなく、自社の強みを活かした独自の改善策を考えることが重要です。
  8. データ分析: Google Search Consoleやヒートマップのデータを定期的に分析し、ユーザーの行動パターンや検索クエリの傾向を把握し、必要とあれば修正/改善を施します。
  9. 多様化: SEOに過度に依存せず、SNSなど、他の集客方法も並行して実施することを検討すると良いでしょう。
  10. ユーザーファーストの姿勢: 最終的には、検索エンジンのためではなく、実際のユーザーのために価値を提供することを常に意識するのが望ましいでしょう。

重要なのは、一時的な変動に惑わされずに、サイトの本質的な価値を高め続けることだと思います。

Googleのアルゴリズムは常に変化していますが、その根底にあるのは「ユーザーに最適な情報を提供する」という目的です。この目的に沿ってサイトを運営し続ければ、長期的には必ず評価されるはずです。

また、SEOは一朝一夕で結果が出るものではありません。粘り強く継続することが重要とも考えます。時には順位が下がることもありますが、正しい方針のもとサイト運営をしているなら、一時的な順位下落に動じず、運営を続けていくのが望ましいでしょう。

最後に、SEOは総合的な取り組みであることを忘れないように心がけたいものです。コンテンツの質、サイトの使いやすさ、ブランドやサイト(ドメイン)、ページ(記事)の信頼性など、様々な要素が複雑に絡み合っています。一つの要素だけに固執するのではなく、バランスの取れたアプローチを心がけたいものです。

このような姿勢で継続的にサイト改善を行っていけば、一時的な変動を乗り越え、長期的には安定した成長を実現できるはずです。焦らず、着実に、そして何よりもユーザーファーストの姿勢を忘れずに取り組むのが望ましいと言えるでしょう。

最後に

今回のGoogleコアアルゴリズムアップデートもまた、SEO界隈に大きな変化をもたらしました。

まず特筆すべきは、アップデート終了後も続く激しい変動です。従来のアップデートとは異なり、終了後もまるで日々がアップデートのような大きな順位変動が続いています。この状況は、Googleが継続的に検索結果の調整を行っている可能性を示唆しています。

次に、小規模サイトや独立系メディアの一部上昇が見られました。特にロングテールキーワードやニッチな領域では、これらのサイトが検索上位に表示されるケースが増えています。

しかし、この上昇傾向は限定的であることも認識しておく必要があります。SEO競争が激しい領域、特に高収益が見込めるビッグキーワードでは、依然としてドメイン評価の高い大手サイトが優位を保っています。つまり、「小規模サイト/専門サイトの時代」が全面的に到来したわけではないのです。

このような状況下でも、引き続き基本に立ち返ることが望ましいと考えます。

  1. ユーザーニーズに応える高品質なユーザー体験作り(Needs MetやUI改善等)
  2. 経験、専門性、権威性、信頼性の強化(E-E-A-T)
  3. 技術的なSEO最適化の徹底
  4. 長期的視点での継続的な改善

これらの本質的なSEO施策は、結果的にはアルゴリズムの変更に左右されない普遍的な価値を持ちます。

最後に、日々の変動に一喜一憂せず、長期的な視点を持つことの重要性を強調したいと思います。SEOは短期的な順位変動ではなく、継続的な成長を目指すものと考えたい所です。

※この文章は、YouTube動画をAIで書き起こし、記事化したものです。