Google コアアップデートとは?過去の履歴、下降時の対策を解説

コアアップデートとは、検索順位を決定するアルゴリズムを更新することを指します。日々、様々なアップデートが繰り返されていますが、コア、つまり核となる部分を更新するのが「コアアップデート」であり、リリース直後は全世界で様々なWebサイトの検索順位が変動します。

過去のコアアップデートの履歴や背景を知ることで、コアアップデートが実施された際に適切な対応/対策を取りやすくなります。

今回の記事では、過去のコアアップデートの事例を解説するだけでなく、順位が下降した際の対策についても解説します。

コアアップデートとは

コアアップデートとは、Googleが検索順位を決める中心(コア)となるアルゴリズムを更新することを指します。

Googleのアルゴリズムは一般には公開されておらず、コアアップデートの頻度は、1年に2回から3回行われることが一般的です。

コアアップデートが実施された際は、検索順位が大幅に入れ替わり、サイトのアクセス数が大きく変動するため、SEOに携わる人間にとっては最も注視すべき動向の一つであると言えるでしょう。

コアアップデートをGoogleが行う理由

Googleの公式ページにコアアップデートを行う理由が示されています。

「コア アップデートは、全体として、関連性と信頼性の高いコンテンツを検索ユーザーに提供するという Google の使命を果たすことを目的としています。」

Google のコア アップデートについてサイト所有者が知っておくべきこと

コアアルゴリズムの改善を行うことで、コアアップデート前に適切に評価ができていなかったサイトやページに対して適正に評価が行えるようになり、検索ユーザーのニーズを満たした検索結果を表示することができるため、Googleはコアアップデートを行っています。

コアアップデートの注意点

コアアップデートが行われたからと言って、全てのサイトで順位が変動するとは限らない点には注意が必要です。

コアアップデート実施後にアルゴリズムの調整が入るため、順位が下がったからといってコアアップデート直後にサイトの変更を行わないようにしてください。

なお、コアアップデートが完全に終了するまでは、1週間から2週間掛かることが一般的です。

Googleの公式Twitterアカウントでコアアップデートの予告と完了の告知が行われるため、フォローして情報を見逃さないように注意しましょう。

コアアップデートの履歴とその目的

2019年以降のコアアップデートの履歴と、コアアップデートが行われた目的について解説を行います。

過去のコアアップデートの内容と目的を理解することで、今後コアアップデートが実施された際に対策を考えやすくなるでしょう。

2019年のコアアップデート

2019年は、3月、6月、9月にコアアップデートが3回実施されました。

2019年3月コアアップデート

2019年3月13日に、「March 2019 Core Update」をリリースしました。

March 2019 Core Updateでは、医療、健康に関するサイトの順位が大きく変動した、という特徴があります。

医療や健康に関するサイトに関しては、信頼性の高いサイトに対して適切な評価を行うために、YMYL領域での検索結果では、信頼性の高いE-A-Tが備わったサイトの順位が上昇する傾向がありました。

E-A-Tとは、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、 Trustworthiness(信頼性)の3つの単語の頭文字を取ったものです。Googleの「検索品質評価ガイドライン」で示されているWebサイトの評価基準の一つです。

参考:The June 3, 2019 Core Quality Update was a big one

2019年6月コアアップデート

2019年6月3日に「June 2019 Core Update」をリリースしました。

June 2019 Core Updateは、YouTube動画の表示率が上昇し、医療や健康に関わらず信頼性の高いサイトに関しては順位が上昇する傾向にあった、という特徴があります。

YouTube動画の増加に伴い、上位に表示するに値する動画コンテンツが増加したため、検索順位を改める必要があったという背景があります。

また、YMYL領域以外のサイトでも、信頼性の高いサイトへの適切な評価を行えるように改善することが求められていたため、YouTube動画の表示確率が上がるだけでなく、信頼性の高いサイトの順位が上昇する傾向が強まったアップデートでした。

2019年9月コアアップデート

2019年9月24日に「September 2019 Core Update」をリリースしました。

September 2019 Core Updateにおいて、様々な順位変動が見られましたが、3月や6月のアップデートとは異なり、特徴的な順位変動のパターンは見受けられませんでした。

しかし、「〇〇とは」のような情報系のキーワードで、動画コンテンツが検索結果に表示される確率が上がったという特徴がありました。

3月、6月に実施したコアアップデートの再調整とYouTubeへの流入強化のために、E-A-Tを重視する方向性を保ちつつ様々なジャンルのサイトの再評価が行われたと考えられます。

2020年のコアアップデート

2020年は、1月、5月、12月にコアアップデートが3回行われました。

2020年1月コアアップデート

2020年1月14日に「January 2020 Core Update」をリリースしました。

January 2020 Core Updateは、YMYL領域で順位変動が大きかった、という特徴があります。

YMYLとは、Your Money Your Lifeの頭文字を取ったもので、お金や健康といった生活に深く関わるジャンルを指します。

YMYL領域ではユーザーの生活に与える影響が大きいため、E-A-Tが備わった信頼性の高いサイトの評価を高める必要があり、E-A-Tが高いと考えられるサイトの順位が上昇したと分析することができます。

2020年5月コアアップデート

2020年5月5日に「May 2020 Core Update」をリリースしました。

May 2020 Core Updateに関しては、以下の動画で詳しく解説を行っています。

May 2020 Core Updateには、大手サイトを中心としてドメイン単位で順位が上昇する傾向が見受けられたため、コンテンツによる評価ではなくドメインによる影響が大きかったという特徴があります。

また、1月のコアアップデートに引き続き、YMYL領域で大きく順位変動があったケースもありました。

2020年12月コアアップデート

2020年12月4日に「December 2020 Core Update」をリリースしました。

December 2020 Core Updateの解説動画です。

5月のアップデートでは、公式サイトや運用歴の長いサイトなどドメインの評価が高いサイトに対して評価を高めましたが、12月のアップデートではコンテンツの品質重視の方向に回帰しました。

そのため、ドメイン評価により上位表示をしていたサイトは順位が下落した傾向があったのに対して、検索意図に合致したコンテンツを作成しドメインの評価も高かったサイトに関しては順位が上昇したという傾向がありました。

2021年のコアアップデート

2021年は、コアアップデートは6月から7月にかけてと、11月の合計2回実施されました。

2021年6月〜7月コアアップデート

2021年6月3日に「June 2021 Core Update」がリリースされました。


その後、2021年7月2日に「July 2021 Core Update」がリリースされています。

June 2021 Core UpdateとJuly 2021 Core Updateに関しては、以下の動画で解説を行っています。

June 2021 Core UpdateとJuly 2021 Core Updateでは、誰でも知っているような単語を除き、単語の定義を掲載している辞書サイトの検索順位が上昇した、という特徴があります。

その他にも、以下のような特徴があったアップデートでした。

  • 強調スニペットの出現率が上昇した
  • 公式サイトや情報量が豊富なサイトの順位が上昇した
  • 企業ドメイン配下のメディアであっても、事業内容と全く関係の無いコンテンツを掲載しているサイト、ドメイン貸しを行っているサイト、アフィリエイトサイトは順位を下げた
  • 官公庁のサイトが上昇した

辞書サイトの検索順位上昇、強調スニペットの出現率の上昇を行うことで、素早く検索キーワードの答えを知りたいユーザーのニーズにGoogleが答えようとしたと考えられます。

また、2020年5月に実施されたコアアップデートは、E-A-T重視の意向を反映した内容だったため、E-A-T要素を詰め込めば順位が上がるという状態でした。

コアアップデートを行うことでE-A-T重視のアルゴリズムが調整されたため、アルゴリズムをハックし検索順位を簡単に上げることが難しくなりました。

そのため、Googleの品質評価者ガイドラインを熟読し、ユーザーに寄り添ったコンテンツを作成することがより一層求められるようになったと言えるでしょう。

2021年11月コアアップデート

2021年11月17日に「November 2021 Core Update」をリリースしました。

November 2021 Core Updateの解説動画です。

November 2021 Core Updateでは、全体的には変動は少なかったものの、キーワード、サイトによっては大きく順位が変動しました。ただし、変動したサイト数が多くなかったため、全体的な変動は少なかったという特徴があります。

過去のアップデートでは、ドメインの評価が高い企業ドメイン内にコンテンツを配置することで、企業ドメインの事業内容と全く関係のない内容のコンテンツを掲載してもGoogleから高い評価を受けてしまうという現象が起きていました。

この現象を利用し企業にドメインを借りることで検索順位上昇を狙うウェブサイト運営者が増加したため、コアアップデートを実施し対策が行われたと考えられます。

コアアップデートの結果、企業ドメイン同士であれば、コンテンツの質によって検索順位の再評価が行われていました。

また、同一企業のWebサイトであっても、コーポレートサイト(企業ドメイン)とサービスサイト(非企業ドメイン)を比較すると、企業ドメインの評価が下がりサービスサイトの評価が高くなっていたという事例が確認できました。

企業ドメインの企業が提供している事業内容と、ドメイン内に掲載されているコンテンツの関連性をより重視するようになったため、関連性の薄いコンテンツであれば企業ドメイン内に配置したとしても順位が下がる傾向にありました。

なお、サブドメイン貸、サブディレクトリ貸を行っているサイトの順位変動は見られなかったため、ドメインによる評価の影響が強い状態が続いていると言えるでしょう。

2022年のコアアップデート

2022年時点ではコアアップデートはまだ実施されていませんが、Googleはアルゴリズムのアップデートを日々行っています。

3月に順位変動があった際に、GoogleのDanny Sullivanは、コアアップデートは行っていないとコメントしています。

例として2月から3月に発生した順位変動に関して、以下の動画で解説しています。

検索結果全体が大きく動くような変動ではありませんでしたが、サイト単位での順位の変動が目立ちました。

また、コンテンツの作り込み、E-A-Tへの対応、企業ドメインでの運営といった、上位表示されやすい条件を満たしたサイトであっても順位が下落した事例もありました。

2021年11月のコアアップデートの際は、企業ドメインの企業が提供している事業内容と関連性が薄いコンテンツであれば、企業ドメイン内に配置したとしても順位が下がる傾向にありましたが、現状ではドメインによる評価の影響が大きいと言える検索結果となっています。

コアアップデートで順位が落ちた場合の対策

コアアップデート後に順位が下落したとしても、コアアップデート実施後にアルゴリズムの調整が入ることがあるため、コアアップデート直後にサイトの変更を行わないように注意してください。

コアアップデートが完全に終了するまでは、1週間から2週間掛かることが一般的です。コアアップデートの完了は、Googleの公式Twitterアカウントで告知されます。

コアアップデート完了後に順位下落が確認できた場合、以下の動画で解説している対策を行い、順位上昇のためのコンテンツ改善に取り組みましょう。

近年のコアアップデートで重視されているE-A-Tを重視したコンテンツを作成すれば、下降した検索順位が上がるという単純な話ではありません。

また、Googleの方針や技術発展によりコアアップデートの際にコンテンツの評価基準が変わった結果、検索順位が変動します。そのため、コアアップデート後に順位が下がったからといって、そのコンテンツが低品質であるとは言い切れません。

Googleの公式サイトにて以下のように言及されています。

「コア アップデート後にページの掲載順位が下がったとしても、そのページに修正すべき問題があるとは限りません。」

Google のコア アップデートについてサイト所有者が知っておくべきこと 

優れたコンテンツを提供することに集中することをおすすめするGoogleの公式サイトで解説されているように、検索順位が下落した場合でも重要視するべき事は、ユーザーの検索意図に合致したコンテンツを提供することにあります。

以下の手順に沿って順位が下落した原因を把握し、対策を講じると良いでしょう。

  1. サーチコンソールにて、アクセス数が減少した前後の期間でクリック数が減少したページを把握します。

全てのページでアクセスが等しく減少するとは限らない点には、注意してください。

  1. Google Analyticsにて、アクセス数が減少した前後の期間でコンバージョン数が大幅に減ったページを把握します。

コンバージョンが大幅に減少したということは、優先的に改善が必要なページだと言えます。

  1. サーチコンソールに戻り、コンバージョンが減少したページを分析しクリック数が大幅に減少したクエリ(コンバージョンに貢献していた可能性が高いクエリ)と検索順位の変化を確認します。
  1. クリック数が減少したクエリの検索ニーズに合致したコンテンツになるよう記事を改善することで、検索順位の改善を図ります。

まとめ

コアアップデートとは、Googleが検索順位を決める核(コア)となるアルゴリズムを更新することを指します。

コアアルゴリズムの改善を行うことで、より検索ユーザーのニーズを満たした検索結果を表示することを目的とし、年に2回から3回定期的に実施されています。

また、Googleの方針や技術発展によりその都度異なるため、過去の内容を理解し順位が下落した場合に備える必要があります。

コアアップデートリリース直後に検索順位が落ちた場合は慌てずに調査し、検索意図に合致したコンテンツに改善し直し、上位順位の再起を図るのが望ましいでしょう。