(2024年3月~4月) コアアップデートとスパムアップデート

2024年3月アップデートの概要

2024年3月、Googleはコアアルゴリズムアップデートとスパムアップデートを同時に実施しました。このアップデートは3月6日にリリースされ、その後3月10日、3月25日前後、4月7日頃の3回にわたり大きな変動が観測されました。

※注意※この記事は4月10日に執筆されましたが、その時点でコアアップデートのロールアウトはまだ完了していません。アップデート途中の状態での解析であることをご了承ください。尚、4月13日~14日にかけて、変動があったようです。

今回のアップデートはスパム対策とアルゴリズム変更が統合された形で行われ、Googleの検索品質向上への強い意志が感じられるものでした。

そして、今回のアップデートは「2024年3月のアップデート単体」で見るべきではないと考えています。

過去1年間のアップデートの流れを踏まえる必要性があり、2023年の夏から秋にかけてのアップデートや、ヘルプコンテンツアップデートで大きな変動を受けたサイトの動向にも注目するべきアップデートでもあると思われます。

スパムアップデート

スパムポリシーの更新

今回のスパムアップデートでは、Googleのウェブマスター向け公式ブログにてスパムポリシーの更新が発表されました。

新たにサイト評判の不正利用、期限切れドメインの不正利用、AI生成コンテンツの不正利用がスパム行為として追加されました。

特にAI生成コンテンツについては詳細な説明があり、「低品質で独創性のないコンテンツが合計で40%減少すると予想」と述べられるなど、Googleの強い対策姿勢が示されました。

この事からも、Googleがスパム対策に力を入れていることが伺えます。

実際のスパム対策とインデックス削除の嵐

スパムアップデートの影響は非常に大きく、多くのサイトが一斉にインデックスから削除される「インデックス削除の嵐」が話題となりました。

Twitterでは、800以上のサイトが削除されたという報告や、80サイトもの大手サイトが削除されたといった情報が投稿され、日本国内外で注目を集めました。

主な対策対象となったのは、コンテンツの独自性が低いサイトやAIで大量生成されたコンテンツを持つサイト、中古ドメインを不正に利用しているサイトなどです。

Googleがリストアップした違反サイトに対し、ポリシー更新のタイミングに合わせて一斉に対策を実行したのではないかと推測されます。

ただし、全てのスパムサイトが排除されたわけではありません。アップデート後もスパム的な手法で上位表示されているサイトも見受けられました。

しかし、今回の厳格な対応を見る限り、スパム的手法のリスクは非常に高まり、また見合うだけの効果も限定的になると想定されます。

スパムアップデートに関しては、別記事『Googleスパムアップデートを完了、その影響は?』でより詳細に解説しています。

順位変動と影響を受けたサイト

FX関連キーワード

FX関連のキーワードでは、アップデート期間中に数サイトが大きく変動しました。

サブディレクトリを活用したアフィリエイトサイトが急上昇したり、金融系の大手サイトが過去のアップデートの影響を受けて順位が変動するなどの事例が見られました。

例えば、とある金融業を営む企業のサブディレクトリを賃借しているアフィリエイトサイトは、今回のアップデートで上昇しました。

しかしこのサイト、アップデートの度に大きく上下変動を繰り返しているサイトです。

過去数年間の流入数とアップデート日を重ねてみると、アップデート時に大きく変動していることが分かります。

しかし、変動前に大きくサイト構造を変えたり、コンテンツ方針を変えている痕跡は見当たりませんでした。また、巷で言われる「コンテンツSEO施策」、例えば検索意図の解答度やE-E-A-T対応など全てやりきっているサイトです。

このサイトは、アップデートごとに変わるアルゴリズムの方針に翻弄され続けており、単純にサブディレクトリの有無だけでは順位変動を説明できない状況でもあります。

なお、SEOとしてサブディレクトリの貸し借りを行っているサイトは、5月5日のサイト評判の不正使用に対するポリシー施行後の動向を注視する必要があるでしょう。

クレジットカード関連ワード

1,643個のキャッシング・クレジットカードキーワードを分析したところ、以下のような傾向が見られました。

  • サブディレクトリを活用したアフィリエイトサイトの順位変動が目立った
  • 大手Q&Aサイトが軒並み順位を下げた
  • ユーザー満足度の高いサイトが上位を獲得した

それでは、具体的な事例を交えながら、順位変動の背景にある要因を探っていきましょう。

サブディレクトリ型アフィサイト

まず注目されるのが、サブディレクトリを活用したアフィリエイトサイトの躍進です。これらのサイトは、大手メディアのドメイン名の一部を借りて運営されており、親ドメインのオーソリティを活用して短期間で検索上位を獲得しています。

サイト評判の不正使用に対するポリシー施行は5月5日とはいえ、今でもこの様なサブディレクトリ賃借型サイトが急上昇を見せるケースは絶えないようです。

大手Q&Aサイトの下落

次に注目すべきは、とある、あの大手Q&Aサイトの下落です。

今回のアップデートでは、これまでクレジットカードキーワードで上位に位置してきたQ&Aサイトが順位を下げました。

この大手Q&Aサイトといえば、ユーザー同士の質問と回答でコンテンツが生成される、いわゆるUGC(User Generated Content)型のサイトです。これまで、ユーザーの疑問や解答を集めることで、幅広いキーワードで上位表示されてきました。

金融系キーワードのみならず、あらゆるテーマのキーワードで上位に位置しており、ここ数年間は右肩上がりの上昇を見せていました。

しかし、今回のアップデートで、久しぶりに下落に転じています。

また、検索順位別のヒットキーワード数を見ても、今回のアップデート以降、上位キーワードの個数を減らしていることが分かります。

キーワード単位で過去の順位を調べると、順位が顕著に下落しているキーワードと、全く変動していないキーワードが存在しました。

順位下落したキーワードにおいて、どのサイトが上昇したか(このQ&Aサイトと差し替わったか)確認した所、キーワードにより合致する他サイトのページに差し替わっている傾向にありました。

例えば、キーワード「~~ 納税 方法」では、市役所の公的サイトに差し替わっていました。他のキーワードでは、より詳細に詳しく説明したコンテンツサイトのページに順位が差し替わっていました。

このように、検索キーワードへの合致度(適格度)が低い場合、他サイトのページに順位が差し替わっている事が分かりました。

この大手Q&Aサイトは、そのドメイン評価値の高さと幅広いユーザー投稿数の多さから、あらゆるKnowクエリで上位順位を維持していました。しかし、今回のアップデートによって初めて下落に転じました。

これも、アルゴリズムが持つ「検索回答度の識別精度」が変化したことによる変動なのかもしれません。

辞書系サイト

辞書系サイトでは、新興の辞書メディアの多くが軒並み順位を落とした一方、大手の老舗辞書サイトが順位を伸ばしました。

ここ最近、「●●の意味」や「●●の例文」、「●●の由来」など、検索需要が多い調べ物系クエリに焦点を当てたコンテンツ型の新興辞書系サイトが増加しました。

しかし、これら新興サイト群は今回のアップデートで軒並み下落。これに対し、順位が差し替わる形で老舗の辞書サイト群が順位を上げました。

以下は、新興/老舗の辞書サイト群の自然検索流入を表したグラフです。

このアクセス推移の内、上昇しているサイトのみに絞ったグラフが以下の通りです。

昨年の秋に行われたアップデートで上昇し、今回のアップデートもさらに上昇していることが分かります。

これらサイトのすべてが老舗の辞書サイトでした。

逆に、下落傾向にあるサイトに絞ったものが以下のグラフです。

偶然なのか、新興メディアのみが下落傾向にありました。

そして、これら下落サイトも「昨年の夏秋に下落し、今年の春にも再下落」というパターンに該当していました。

では、上昇し続けている老舗辞書サイトは、どのようなページ(コンテンツ)で上位を獲得しているのでしょうか?

例えば、「焼け石に水」の強調スニペット枠に表示されるイミダスのページを見てみましょう。

特徴なのは、ページ内に「焼け石に水」の意味のみを記載している点です。それ以外は記載していない、辞書としての役割に徹しているページでした。

念のため、「焼け石に水」の関連検索を確認したところ、ほかの掛け合わせでも多数の検索が発生しているようです。

従来のSEOでは、「潜在意図も網羅する」という考え方に基づいて、以下のようなテーマにも応えた長文コンテンツの作成が一般的でした。

  • 「焼け石に水」の由来
  • 「焼け石に水」を使った例文
  • 「焼け石に水」に似たことわざ
  • 「焼け石に水」の反対のことわざ

単一の検索ユーザーの疑問に直球で答えるだけでなく、言葉の語源や背景知識など関連する情報まで丁寧に説明する事で、1つのページで幅広く検索意図を満たし、汎用性かつ情報性が高いページを作る手法が存在しました。

しかし、昨今の検索アルゴリズムでは、検索キーワードに直結する回答を上位に表示する傾向も、一部クエリにおいて見られます。

これらアルゴリズムの変化もあってなのか、語句に対する回答のみを分かりやすく短文で表示する辞書サイトは、継続的に順位を維持/上昇傾向にあります。

とわいえ、要素「検索意図に直結するページ構成」のみが上昇するとも言い切れないのが実情です。事実、辞書系クエリにおいても、高いドメイン評価値を持つサイトで、検索意図を網羅した手法で上昇しているサイトも複数確認されています。

例えば、「焼け石に水」のDomaniOggiのページを見ると、関連意図まで意識したページ構成にあると見て取れます。

老舗の大手辞書サイトとは異なり、検索キーワードに対する直結的な回答のみならず関連意図も網羅することで、検索意図への回答度向上を図っているように見受けられます。

そして、これら両サイトのアクセス数も今回のアップデートで上昇傾向にあります。特に、Domaniは3月以降に全体的に上昇傾向にあります。

これら事象からも、単純に「検索意図にシャープに回答しているページが評価される」とは言い切れないのが現状です。

しかし、検索意図を網羅したコンテンツSEO型のアプローチをとっていても、そのドメインに一定の評価がない場合、下落基調にあるという状況にもあります。この事からも、ドメイン評価値が検索順位付けに与える影響は、今なお高いと考えられます。

競合サイトとの比較から、ドメインオーソリティと検索意図合致度の両面が評価に影響することがうかがえました。

老舗サイトの中にもコンテンツを充実させているところとそうでないところがあり、一概にドメインオーソリティだけでは説明できない部分もあります。しかし、強いドメインオーソリティを持つサイトがさらに強くなる傾向は継続しているようです。

美容サイトの事例とUXの重要性

とある美容系サイトでは、一見するとオリジナルのコンテンツを丁寧に作成しているにもかかわらず、昨年の夏秋以降に大きく順位を落とし、今回のアップデートでさらに下落しました。

下落が大きい「昨年の夏秋に下落 ⇒ 今年の春にも下落」パターンに当てはまるサイトで、ここ最近のアルゴリズム変更の影響を大きく受けたサイトの典型例と言えます。

サイトを分析したところ、コンテンツの質やオリジナリティには何ら問題がないように見受けられました。

記事ディレクトリ配下にあるコンテンツは長文で構成されており、専門的な視点からヘアスタイルについて解説。独自の画像も豊富に使われています。

一般的なSEO施策は十分にクリアしているはずのサイトが、なぜここまで下落してしまったのでしょうか。

順位下落の原因を探るべく、過去に上位を獲得していたキーワードを調査を行いました。

検索流入のピーク時の2023年7月に上位を獲得していたキーワードについて、現在の上位ページを確認した結果、mybestや@cosmeといった大手サイトのコンテンツページが上位に位置していることが分かりました。

これら競合サイトページの多くが、美容のハウツーをまとめた記事コンテンツとしてページ構成していました。

あくまでも私の視点ではありますが、現在上位に位置しているページと下落したページのコンテンツを比較したところ、その内容に圧倒的な差は見当たりませんでした。

同時に、ページ単体ではコンテンツの差が無いにも関わらず、当該サイトがなぜここまで大きく順位を下げたのか、コンテンツ単体の差ではなかなか説明が難しいとも感じました。

念の為、テクニカルSEOの不備やDMCA通報の有無、不自然な被リンクやその他スパム要素など、サイト評価に著しく悪影響をもたらす要素も確認しましたが、それら悪材料も確認されませんでした。

そこで、ユーザーの視点に立って考えた結果、1つの仮説が浮かび上がりました。実際にユーザーテストを行い、コンテンツページの使い勝手を確認したところ、記事が長すぎて必要な情報になかなかたどり着けないという課題が明らかになりました。多くのユーザーは、記事を読み切る前に検索結果に戻ってしまう傾向があるようです。

この問題の原因は、多くのハウツーを1つの記事にまとめているため、ページ自体が長くなり、個々のユーザーが探している情報にたどり着くのに時間がかかってしまうことにあります。その結果、検索流入してきたユーザーが目的の情報になかなかたどり着けず、直帰してしまうことが多いのです。

あくまでも参考値ではありますが、Similarwebのエンゲージメント値で比較すると、滞在時間や1ページあたりの平均PV数に大きな差も見られました。

※Similarwebが集計する当該サイトの訪問者数は、比較対象として挙げている他サイトと差もあることから、データの信頼性に影響するデータ母数にも差が生じていると考えられます。したがって、必ずしも上記エンゲージメント数値が正しいとは言い切れませんが、一参考情報として捉えています。(参考: シミラーウェブ vs 直接計測 )

下落サイトの平均滞在時間の短さが顕著であることが明らかになりました。これは、下落サイトにアクセスするユーザーが極めて短い時間でページを離脱している可能性も考えられます。さらに、私が実施したユーザーテストでもこの傾向が確認されました。

しかし、上記の3サイトのコンテンツ構成自体は同一であり、ここまでユーザー行動に大きな差を生じさせる要素は見当たりませんでした。

では、なぜここまでにユーザー行動に差が見られるのか?

ひとつにロングコンテンツでもユーザーが迷わず情報を探索できる導線と、それを実現するUIが備わっているためではないかと考えられます。

順調に推移している競合サイトのページを見ると、以下のような特徴が見られました。

  1. 冒頭に目次が設置されている
  2. コンテンツの見方が解説されている – どのような観点で読めば自分が探している情報を得られるかが説明されている
  3. 検索意図に合わせた情報やランキングの絞り込み機能がある
  4. 必要な情報に素早くアクセスできるUIが実装されている
  5. 情報のリストを掲載

記事自体は非常に長めであるものの、情報のピンポイント提供を重視しています。また、導線や情報設計に徹底的にこだわっているように見受けられました。

特に参考になったのが、mybestさんのページ構成とUIです。

例えば、電動アシスト自転車のおすすめ人気ランキング を見ると、ユーザーが目的の情報へ簡単にアクセスできるように、ページ内の章に素早く移動できるタブが設置されています。また、ユーザーの好みや条件に合わせて商品を探せるように、多数掲載されている商品を絞り込める機能も用意されています。

さらに、他のページに移動することなく商品の詳細情報を確認できるよう、個別の商品詳細情報をモーダル形式で表示できる機能も備わっています。これらの機能により、ユーザーは自分に合った商品を効率的に探すことができ、ページ遷移を減らすことでストレスのない快適な閲覧体験を提供できているのではないかと想定されます。

コンテンツ型ページでありながら、DB型サイトのような性質も持ち合わせており、コンテンツ型とDB型の両方のメリットを兼ね備えたページ機能だと思いました。

ユーザーの検索意図に合わせた絞り込み機能や、必要な情報に素早くアクセスできるUIが実装されていました。記事自体は長めでも、情報のピンポイント提供を重視。導線や情報設計に徹底的にこだわっていると見受けました。

このように、検索意図との合致度に加えて、ユーザー体験の設計が非常に重要だということが分かります。

逆に、「ページ全体を読めば、欲しい情報は見つけられる」というアプローチでは、もはや不十分だと言えます。そして、現代の検索エンジンは、単にコンテンツ品質のみならず、ユーザーの行動を示したインタラクションデータも重視しています。

検索者が持つニーズやモチベーションを深く理解し、それに応えるための機能やページ設計を施すことが、ユーザーの利便性を高め、結果的に上位を獲得するための評価獲得にも繋がるのかもしれません。

これらの改良がなされたページほど、ユーザーの態度が良化し、滞在時間の増加や再検索率の低下などの行動指標にポジティブな変化が表れると予想されます。

したがって、サイト運営者は、検索者の視点に立ち、彼らのニーズを満たすためのページ設計を心がける必要があります。具体的には、以下のような施策が有効だと考えられます:

  1. ユーザー行動データの分析:Google AnalyticsやMicrosoft Clarityなどのツールを使って、ユーザーの行動パターンを詳細に分析し、改善点を見つける。
  2. ユーザーテストの実施:実際のユーザーにサイトを使ってもらい、フィードバックを収集する。
  3. 情報設計の最適化:ユーザーが求める情報に素早くたどり着けるよう、サイト構造やページ内の情報配置を最適化する。
  4. インタラクティブ要素の導入:ユーザーエンゲージメントを高めるため、インタラクティブな機能(商品比較、クイズ、計算ツールなど)を導入する。
  5. モバイルフレンドリー化:スマートフォンでの閲覧に最適化されたデザインや機能を導入する。

これらの施策を通じて、検索者の満足度を高め、ポジティブなユーザー行動を引き出すことが、結果的には検索順位の向上につながると考えられます。サイト運営者は、常にユーザー目線で改善を続けていくことが求められています。

今後のSEO対策で求められること

今回のアップデートのポイントは以下にまとめられるでしょう。

クエリ単位での検索意図との合致度

検索クエリと、コンテンツのマッチ度合いを高めることは引き続き重要です。

ページ全体を読めば検索意図に合致するというだけでは不十分で、ユーザーの検索状況に合うページ機能が求められます。

ユーザー体験の重要性

検索意図との適合性に加えて、ユーザー体験の設計が非常に重要になってきました。記事の読みやすさ、必要な情報への到達しやすさ、ページ間の導線など、ユーザー目線での使い勝手を追求することが求められます。

従来のSEOに、ユーザー行動や心理の分析、それを踏まえたUI設計といった視点をより一層加えていく必要があるでしょう。ページ全体を読まなくても、欲しい情報にストレスなくアクセスできるよう記事を最適化する。ユーザーのエンゲージメントを高め、検索体験に満足してもらえる工夫が問われるのです。

今後は、クリック後のユーザー体験を無視して、上位表示は難しくなると考えられます。

ドメイン評価値の重要性

ドメイン評価値は引き続き重要な要素の1つと考えられます。

評価の高いドメインは、アルゴリズムアップデートでも順位を維持・上昇させやすい傾向にあります。

しかし、サイト評判頼りで上位を維持しているサイトは、2024年5月5日のスパムポリシー施行に伴い、大きく影響を受けるものと想定されます。

スパム的手法のリスクの高まり

サブディレクトリの貸し借りを始めとするスパム的手法は、今後さらにリスクが高まると予想されます。定期的に入れられるスパム対策は、より厳格さを増しています。特に、2024年5月5日に施行される新スパムポリシー「サイト評判の不正使用」には要注目です。

違反サイトへの罰則適用が現実のものとなるでしょう。スパム的手法に頼らず、ユーザーファーストの価値あるコンテンツ作りに注力することが賢明だと考えられます。

おわりに

2024年3月のアップデートは、スパム対策とアルゴリズム変更が組み合わされた複合的な内容でした。基本的なSEOの指針に大きな変更はありませんでしたが、クエリ単位での変動や大手サイトへの影響など、局所的には大きな変化が見られた形です。

アップデートと合わせて、Googleの検索部門トップにエリザベス・リード氏が就任するなど、Google社内の人事異動もありました。

リード氏は就任後のインタビューで、スパムサイト対策への意欲を見せるとともに、AI検索への対応を進めていく方針を明らかにしています。特にAIを用いた検索機能「SGE」の拡張に意欲的で、これまでのベータ版の好評を受けて、徐々に適用範囲を広げていくことを示唆しました。

SEO業界は常に変化し続けています。50位だった順位が、1つのアップデートで1位に躍り出ることもあれば、その逆もありえます。

だからこそ基本に立ち返りつつ、ユーザー目線でのコンテンツ設計を心がけることが何より重要だと再認識するタイミングでもあります。

AIの台頭により、コンテンツ生成の敷居は確実に下がっています。しかし、AIで量産されたコンテンツは、品質の面で人間が作ったものに及ばないことが多いのが実情です。AIツールも今後は進化を遂げるでしょうが、細部の質感やニュアンスにおいて、人の手を介したコンテンツの優位性は当面揺るがないはずです。

変化の中にあっても普遍的に求められるのは、”ユーザーの課題を解決し、満足感を与えるコンテンツ”ではないでしょうか。検索意図との合致はもちろん、そこから一歩踏み込んで、ユーザーの課題解決や、時には心に響く価値提供を目指す。それこそが、これからのWebサイト運営に求められる姿勢だとも言えます。

アルゴリズムは日々進化を遂げ、新たな手法が登場しては廃れていく。そうした中で、ユーザーファーストの姿勢だけは揺るがないものでありたい。2024年3月のアップデートを経て、改めてそう感じました。

変革の時代だからこそ、基本に立ち返る。王道を愚直に歩む。そうした姿勢が、これからのSEOには一層強く求められているのかもしれません。

コンテンツで勝負する。AI活用などレバレッジは大事だけど、その前提となる “コンテンツの価値”を磨き続けることが大切だ。そんな原点回帰を促すアップデートでもあったように思います。

AIの進化、新たなスパム手法など、目まぐるしい変化は続くでしょう。1つ1つのトレンドに右往左往するのではなく、ユーザー価値の最大化という軸をぶらさない。その姿勢こそが、変化の荒波を乗り越える原動力になるはずです。ユーザーとともに歩み、ユーザーに必要とされるページやコンテンツを追求する。そのために、私たちができることは何か。1つひとつ、着実に積み重ねていきたいと思いました。

長くなりましたが、2024年3月のGoogleアップデートの解説は以上になります。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※この文章は、YouTube動画をAIで書き起こし、記事化したものです。