SEO対策をする上で、ユーザーの検索意図や検索に至った背景を理解する事が非常に重要です。
その調査に活用できるのが「再検索キーワード」です。再検索キーワードを分析する事で、検索ユーザーが本当に知りたかった事や、今の検索意図を満たせた後に知りたくなる「次の検索ニーズ」も把握できます。
この記事では、再検索キーワードの説明や活用方法、調査方法に至るまで解説していきます。
再検索キーワードとは何か?
再検索キーワードとは、ユーザーがGoogleで何か検索した際に、検索結果画面上に表示される関連キーワードの事です。「他の人はこちらも質問」「他のキーワード」として表示されます。
▼他の人はこちらも質問の例
▼他のキーワードの例
Googleは、ユーザーの悩みを解決する検索結果を提供することを目標にしています。
しかし、実際はユーザーにクリックされずに再検索されるケースも存在しています。
ただこの問題は、検索結果がユーザーの検索意図を満たしていないことだけが原因ではありません。
それ以外にも検索ユーザー自身が、どのようなキーワードで検索したらいいのか分かっていないケースもあるはずです。
そのためGoogleは、よりユーザーが知りたい情報を調べやすいようにさまざまな情報を掲載しています。
そのひとつが再検索キーワード。
ユーザーが目的の情報にすぐたどり着けるよう、いくつかキーワードの候補を検索結果画面上に表示しているのです。
また「知りたい情報を知ることができたが、さらに疑問が湧いた。」というケースも、Webで検索していると経験したことがあると思います。
こういった場合にも再検索キーワードの中から、調べたいキーワードを見つけることが可能です。
例えば「PS5」と検索した場合、PS5のスペックや見た目などの情報を得ることができます。
ですがさらに知りたい情報として、
- 税込みいくらなのか
- 次の抽選はいつ始まるのか(いつ購入できるのか)
といった情報を知りたくなることが考えられます。
▼PS5で検索した際の再検索キーワード
そのようなユーザーが、検索するプロセスを把握し、次の検索キーワードの候補を表示する役目も果たしているのが再検索キーワードです。
ここからも分かる通り再検索キーワードとは、検索ユーザーが次に知りたい事柄を表している可能性があります。
そのため、この再検索キーワードを考慮し、コンテンツを作成する事で、検索意図に合致した情報をユーザーに提供できると考えられます。
Googleサジェストとの違いとは?
Googleサジェストキーワードも再検索キーワードも、検索ユーザーの手助けをする機能であることは、間違いありません。ただし、検索ユーザーが活用するタイミングに違いがあります。
サジェストキーワードと再検索キーワードの明確な違いは、検索ユーザーの目につくタイミングです。
サジェストキーワードは、検索ユーザーが何か検索キーワードを入力しているタイミングで表示されます。これに対し、再検索キーワードは検索後の検索結果画面上に表示されます。
▼サジェストキーワードの例
そのためサジェストキーワードは、検索ユーザーが何かキーワードを入力する際の、キーワード決めの補助的な役割を果たしているわけです。
そして再検索キーワードは、ユーザーが何か検索した後、次の行動の補助をする役割を果たしていると考えられます。
では、それぞれのキーワードがどのようにしてユーザーの検索行動に影響するのか、流れを追って説明します。
サジェストキーワードの場合
庭掃除に使用できる「道具」を調べているユーザーがいると仮定し、流れをご紹介します。
調べたい道具の名称を忘れてしまったユーザーが、思いつくキーワードでGoogle検索します。
庭掃除するんだけど、何で掃除するんだっけ…? 庭掃除っと
そのユーザーが「庭掃除」と入力すると、サジェストキーワードが複数表示されました。
するとそのキーワードの中に、「庭掃除 熊手」というキーワードを発見し、知りたかった道具名を思い出します。
そうだ、熊手を探していたんだ
「庭掃除 熊手」のキーワードで検索し、ユーザーが本当に知りたかった情報を得ることができました。
このようにサジェストキーワードの活用タイミングは、ユーザーが検索する前の状態にあることが分かります。
再検索キーワードの場合
Wi-Fiを契約するために、おすすめの会社を調べているユーザーがいると仮定し、検索行動の流れをご紹介します。
その人は、まず「wifi おすすめ」と検索し、おすすめの通信会社を調べ始めました。
Wi-Fiはどこがおすすめなんだろう? うーん、なるほど、どこもちょっと高いなあ…。
通信会社の情報を得ることはできましたが、費用が想定よりも高いことが分かりました。そのため、費用を抑えてWi-Fiを契約する方法がないか、検索を続けると考えられます。
その過程で、検索結果上に表示している他のキーワードの存在に気が付きます。
あ、こんなところにキーワードが表示されている。
「ポケットwifi おすすめ」か、もしかするとポケットWi-Fiの方が費用を抑えて契約できるんじゃないかな?」
ちょっと調べてみよう!
上記のように、検索している最中に検索結果上で見つけたキーワードで再度検索し、次に知りたかった情報を調べます。
このように再検索キーワードは、検索した後のユーザーに次の行動候補を伝える、もしくは本当に知りたかった情報を伝える機能と言えます。
このためサジェストキーワードと再検索キーワードでは、ユーザーを補助するタイミングに違いがあると考えてよいでしょう。
SEOにおける活用方法
では、この再検索キーワードをどの様に活用していけば良いのでしょうか?
主な活用シーンとして、下記が考えられます。
- 検索ユーザーのニーズ把握
- コンテンツ執筆時の検索意図の分析
- 次のコンテンツを企画する際に
- 既存記事の修正に
それぞれ詳しく解説していきます。
検索ユーザーのニーズ把握
再検索キーワードは、検索ユーザーのニーズの把握に活用できます。
再検索キーワードは、ユーザーが本当に知りたい情報、もしくは次に知りたい意図を含むキーワードと考えられます。
この為、再検索キーワードを調査する事で、なぜ検索ユーザーはそのキーワードで検索したのか?何を知りたいのか?次にどんな情報を求めているのか、などのニーズを把握できます。
SEOに於いて、良質なコンテンツの定義に「検索意図に答える」があります。この検索意図に応じるべく、検索ユーザーのニーズや検索背景を知る事が重要です。ニーズ調査には、再検索キーワードもぜひ活用しましょう。
ではニーズ調査は、どのように行うのでしょうか?
調査の一例を紹介します。
まずは、メインで上位化を狙うキーワードを決めておきましょう。
今回は先程の「PS5」を例にします。
すると再検索キーワードは、下記が表示されていますので、その中から検索ユーザーのニーズを調査します。
▼再検索キーワード例
- PS5容量いくつ?
- プレステ5いつから買える?
- PS5 税込みいくら?
- ps5 抽選いつから?
この結果から検索ユーザーの知りたいこととしては、
- PS5がなかなか買えず困っている、次の抽選はいつか
- PS5の税込価格について
この2つの情報を求めているユーザーが、多いと考えられます。
そのため、この悩みを解決できるようなコンテンツ設計を考えていくことで、ユーザーが満足するコンテンツが完成します。
コンテンツ執筆時の検索意図の分析
また再検索キーワードは、コンテンツ執筆時の検索意図の調査にも活用できます。
ここまで何回もお伝えしている通り再検索キーワードは、ユーザーが知りたい情報(検索意図)の可能性が高いキーワードです。
Googleに評価されるコンテンツを作るには、読者の検索意図に答え、悩みを解消できるコンテンツを作らなければいけません。
そのためコンテンツを作成する前に、検索意図のリサーチは必須と言えます。そしてそのリサーチにも再検索キーワードを、活用できるわけです。
リサーチ方法は、上記のニーズ調査と同様です。
リサーチで得た検索意図の情報を元にコンテンツの構成を作成することで、検索意図にマッチしたコンテンツを作成できるのです。
次のコンテンツを企画する際に
再検索キーワードは、次のコンテンツの企画にも役立てることができます。
再検索キーワードには、検索ユーザーが本当に知りたい情報だけでなく、次に知りたい情報も含まれています。
これら再検索キーワードから次にユーザーが知りたい情報を分析し、関連する他ページへのナビゲーション内部リンクを設置しましょう。
ぜひ再検索キーワードを活用し、次回のコンテンツ企画に活用しましょう。
活用方法ですが、例えば「SEO対策」というキーワードで検索したユーザーの場合、再検索キーワードは下記が確認できました。
▼再検索キーワード例
- SEOとは
- SEO対策 自分で
- SEO対策 費用
- SEO対策 会社
この結果次に知りたい情報として、
- SEO対策をする際の費用(外注した際の費用)
- SEO対策を依頼できる会社
について知りたいユーザーが、いる可能性があります。
そのためSEO対策の費用と会社を紹介するコンテンツを作成し、内部リンクを設置することで、サイト内の回遊を促すことができます。
既存記事の修正に
再検索キーワードは、既存記事の修正(リライト)にも活用できます。
修正が必要な記事にはさまざまなケースがありますが、主な特徴としては下記のような記事が多いのではないでしょうか?
- なかなか順位が上がらない。
- 順位が下がってきた。
- 滞在時間が短く、直帰数が多い。
上記に該当する記事の問題点の中には、ユーザーが持つ悩み(検索意図)に答えきれていないというケースがあります。
そのため再検索キーワードを調査し、ユーザーのニーズや検索意図に沿って既存記事を修正することで、より検索ユーザーが満足する記事となるはずです。
したがって再検索キーワードを活用し、既存記事の修正も行いましょう。
再検索キーワードを活用して既存記事の修正をする際は、下記のポイントを意識してみてください。
- ユーザーの検索意図を再調査し、既存記事がそれに答えられているか確認する。
- ユーザーがまず知りたい情報が、記事の前半で記載されているかといった構成の見直しをする。
- 次に知りたくなる悩みを解決できる記事に、内部リンクを設置する。
このような改善を繰り返すことで、ユーザーが満足する記事が完成します。
なかなか順位がつかないとお悩みの方は、ぜひ再検索キーワードを活用して、記事の修正をしてみてください。
再検索キーワードの調べ方
再検索キーワードの調査方法は、主に2つです。
- 実際に検索して調べる
- ツールを使用し調査する
それぞれ紹介していきます。
実際に検索して調べる
再検索キーワードは、Google検索して調査します。
調査する方法は簡単で、上位化を狙っているキーワードで実際に検索するだけです。
するとまず検索結果の1〜3位付近に、「他の人はこちらも質問」という枠が表示されるはずです。
その枠内に表示されているキーワードが、再検索キーワードです。
また検索結果下部にも、「他のキーワード」の枠が表示されます。
この枠内に表示されているキーワードも、再検索キーワードです。
そのため、この2枠に表示されるキーワードを、確認してください。
ツールを使用することで時間短縮も可能
ただ手動で調査をすると、どうしても一度で確認できるキーワードの量に限度があります。
さらに詳しく調べるためには、再度検索する必要があるため、それなりの工数がかかってしまいますよね。
そんな時におすすめなのが、「SEO再検索キーワード分析ツール」です。
SEO再検索キーワード分析ツールでは、対策キーワードを入力するだけで下記の情報を調査できます。
- 再検索キーワード
- サジェストキーワード
- 検索ユーザーが検索する流れ
- 上位サイトの分析
- YMYL・SEO難易度調査
- 記事構成案の作成
このように、対策キーワードを入力するだけで、多くの情報を確認できます。
そしてツール上で、構成案を作成することも可能です。
そのため再検索キーワードの調査から、構成案作成まで、スムーズに行うことができます。
無料で利用できますので、ぜひ活用してみてください。
▼SEO再検索キーワード分析ツール
https://getkeywords.jp/
本記事のまとめ
本記事の内容を、簡単にまとめます。
- 再検索キーワードとは、検索ユーザーが本当に知りたい情報、もしくは次に知りたくなる情報
- ユーザーを補助する機能であるサジェストキーワードは、検索前のユーザーを補助する機能
- 再検索キーワードを活用することで、コンテンツの作成やリライトなどに活用できる
- 再検索キーワードを調査する際は、実際に検索するか、専用ツールを活用する
再検索キーワードは、検索ユーザーが何かキーワードを入力し検索した際に、次に検索する可能性の高いキーワード候補です。
そのため検索キーワードを調査することで、検索ユーザーのニーズを調査することができ、コンテンツ作成に活かすことができます。
Googleに評価されるコンテンツを作成するためにも、検索ユーザーのニーズに答えきることが何よりも重要です。
ぜひ皆さんも再検索キーワードを活用し、コンテンツの作成や改善を行ってみてください。