SEO向けコンテンツをSNSにも展開して、アクセスを安定化させる方法

SEOをやっていると、定期的なGoogleコアアップデートに悩む方も多いのではないでしょうか。アップデートの度に、アクセス数が増えたり減ったりするでしょう。

SEOは正しく対策すれば、集客数を積み重ねることができますが、Google が何か1つ変更すると、今まで上位にいても順位が突然下がってしまうリスクがあります。そのため、集客数のほとんどをSEOだけに頼るのは実はリスクでもあります。

そこで今回は、SEO以外の集客源を作って、サイトのアクセス数を安定させる方法をお伝えします。Googleのアップデートに左右されたくない方、集客をしっかり安定させたい方は、ぜひ参考にしてください。

本記事は、YouTube『アクセス数を安定して伸ばす方法(SEOだけじゃない、集客増やす方法)』を書き起こしたものです。

集客源がSEO1本ではリスク

サイトの集客源がSEOのみだと、Googleのアップデートの影響を大きく受けてしまうので非常に危険です。

この状況から脱するためには、集客のSEOを占める割合を徐々に下げて、新たな集客減を作っていくと良いでしょう。そうすれば、万が一SEO経由のアクセス数がコアアップデートなどで下がっても、他の集客権があるためサイト全体の急激なアクセス減少を防ぐことができます。

また他の集客源を強化することで、サイト全体のアクセスをより安定化させることもできるでしょう。“集客のほとんどがSEO1本”という状況からは、早く脱却するべきです。

新しい集客源の作り方

SEOのみの集客では危険なので、新しい集客源を作る必要があることをお伝えしました。しかし、「言っていることはわかるけど、そんな時間ない」と思われた方も多いでしょう。

そこで提案したいのは、コンテンツの再利用です。

みなさんは普段作っているオウンドメディアのブログ記事を、サイト内だけに留めていませんか?

この記事をオウンドメディアにアップロードすると同時に、TwitterやInstagram、Facebookなどに投稿しましょう。その記事を台本として、YouTube動画を作成したり、ポッドキャストに配信したりもできますね。

このようにコンテンツを再活用することで、効率よく新しい集客源を作ることができます

普段SEO目的で作るコンテンツは、検索意図をしっかり満たす有益なコンテンツでしょう。ということは、その問題を抱えているユーザーのためになるコンテンツを作っていることになります。そのため、ブログ向けに作った記事はその後の他媒体に展開するための、優秀なベースとなると言えます。

この優秀なコンテンツ活用すれば、集客数を最大化、安定化する1つの手法になります。

また、他媒体に展開することで新しいお客様とのつながり接点を作ることもできます。例えば「パソコンを買いたい」という潜在顧客層のユーザーがいたとして、このユーザーすべてが Google検索をして上位のサイトから商品を買うわけではありません。Google検索をするユーザーは一部だけで、YouTubeやTwitterといった他媒体で情報収集するユーザーも一定数いるでしょう。

最初ブログで作った記事を、YouTubeやTwitterに展開することで、今まで接点が持てなかった別媒体で情報を探すユーザーとの接点を作ることができます

コンテンツ展開の具体例

私たちは「Keywordmap ACADEMY」というサイトを運営しています。

このサイトの集客が見ると、約95%がOrganic Search、つまりSEO経由です。

このサイトのコンテンツは、実はWebサイトだけに留めておらず、他媒体に展開しています。その具体例を紹介します。

Web記事→YouTube動画の例

Keyword ACADEMYに、SEOと文字数の関係についての記事があります。

この記事サーチコンソールの検索パフォーマンス結果を見ると、次のようなニーズがあることがわかります。

あわせてヒートマップのMicrosoft Clarityを使い、どこまでユーザーがその記事を読んでいるかを調べると、ほとんどのユーザーは記事の下まで読んでいることがわかりました。

ここで、Webで記事を公開することで得られたユーザーのデータ、そしてこの記事の見出し・内容を台本に、YouTube動画を作成しました。その動画のYouTubeアナリティクスでのパフォーマンスがこちらです。

再生回数約3000回、再生数の推移は他の動画とほぼ同じとなりました。この記事を基点とした動画というパフォーマンスとしては、非常に良かったと言えます。

もしこの記事をWeb上だけで留めていれば、SEO経由だけのアクセスしか取れません。しかしYouTubeに展開することで、その集客価値を上げたことになります。

このようにコンテンツを再活用すれば、新たなコンテンツを生み出さなくても、集客数を増やすことができます。

YouTube動画→Twitter投稿の例

続いて、YouTubeに投稿した動画をTwitterに再投稿した例を紹介します。

こちらの「2021年注目の SEO 3選」というYouTube動画の一部を抜粋し、次のようにTwitterに投稿しました。

このTwitterのパフォーマンスは、インプレッション数約7600と私のTwitterアカウントではかなり多いインプレッションと取っています。

ゼロからツイートを書かなくても、動画内容を切り抜きすることで新たな視聴数を得られているのです。

また、「トピッククラスターを作る方法」というYouTube動画をTwitter向けにまとめ直してツイートすると、インプレッション約3万6000回を獲得できました。

このように最初に作ったコンテンツを他の媒体に展開することで、今まで検索経由でのユーザーしか接点がなかったのが、YouTubeやTwitterなどの他媒体のユーザーとの接点を作ることができます。

コンテンツ展開での注意点

ここまでの説明を聞いて、「よし、今サイト内にある全ブログ記事をTwitterとFacebookに投稿して、YouTube動画にしよう」と思った方もいるかもしれません。

しかし、このコンテンツ展開には注意点があります。それは、流し読み用に変換することです。

今ある記事をそのままYouTube台本にして動画にしたりTwitterで投稿したりしても、ほとんど効果は出ません。再生回数の低い動画や、インプレッションの少ないツイートに低品質なコンテンツになってしまうでしょう。

こうならないためにも、流し読み用に変換してから他媒体に展開することが重要です。流し読み化のポイントは次の3点です。

  1. パッと見て分かりやすくする
  2. 難度を下げる
  3. 多くのユーザーの関心事に焦点を当てる

それぞれ説明していきます。

1. パッと見て分かりやすくする

1つ目のポイントは、分かりやすい表現に変更することです。

例えばこちらのツイートを見てみましょう。

色々と書いてありますが、パッと見て何を言っているかわかりません。漢字も多く、専門的で難しそうに見えます。このようなツイートをしないために、次のような点を意識しましょう。

  • 普段から使われている漢字や表現にする
  • 非熟練者でもわかるような言葉を使う
  • 1文1文を短くする
  • 文章のつながりをわかりやすくする

このような工夫をすれば、内容自体を変えなくても、パッと見てわかりやすくユーザーに刺さるコンテンツへと変化することができます。

動画の内容を図解化して添付するのも効果的です。一瞬で内容を理解しやすくなります。

2. 難度を下げる

2つ目のポイントは、取り上げる内容の難度を少し下げることです。

極めて明確な悩みを既に持っているユーザーは、SNSよりもGoogle検索で情報収集する方が多いでしょう。Google検索をして、上位ページが例えロングコンテンツで内容をしっかり読み込まないとわからないようなページでも、最後まで読む可能性が高いです。

しかしSNSの場合、なんとなく受け身で見ているユーザーがほとんどです。この状況で内容が難しいYouTube動画やわかりにくいツイートを見せても、ユーザーの興味関心を引くことができず、スワイプされてしまうでしょう。

そのため、受け身視聴でも誰もがスッとわかるような内容に留めることが重要です。

3. 多くのユーザーの関心事に焦点を当てる

3つ目のポイントは、誰もが常に気になっていることを取り上げることです。

自社や自分の対象ユーザーの多くが常に気になっていることに焦点を当て、コンテンツを抜粋しましょう。

特定の人だけが気になる内容は、悩みが明確なのでGoogle検索される可能性が高いです。このようなユーザーはSEO経由で集客しましょう。

SNSなどの受け身視聴が大半の媒体では、対象となるユーザーが潜在的に抱えている興味・関心・悩みに焦点を当てた切り抜き、コンテンツの切り口が望ましいでしょう。

まとめ

今あるコンテンツを他媒体に展開することで、効率よく新しい集客源を増やせることをお伝えしました。これにより、サイト全体のアクセス数を安定させることもできます

またコンテンツ展開の際には、そのまま他媒体で発信するのはなく、流し読みに適した形に変換することが重要です。この変換によって、最初に作ったベースコンテンツを各媒体でもしっかりユーザーに刺さるコンテンツに変えることができ、ベースコンテンツが持つ集客の価値を最大化できます。

このように今あるコンテンツを再利用して、Googleのアップデートに左右されない、安定して集客が見込めるサイトを目指しましょう。