SEOに必須のツール「キーワードプランナー」。
検索ボリュームを測るために使っている方も多いでしょう。しかし、キーワードプランナーの使い方はそれだけではありません。
そこで今回は、キーワードプランナーの便利な使い方を3つ紹介します。
画面キャプチャを使いながら、できるだけわかりやすく説明していきますので、ブログやオウンドメディアのキーワード選定にお悩みの方は、ぜひ読んでみてください。
便利な使い方①|競合ページからのキーワード抽出
1つ目のキーワードプランナーの便利な使い方は、競合ページからのキーワード抽出です。
検索上位に出てくる競合ページのURLをキーワードプランナーに入れると、その競合ページが対策しているであろうキーワードを簡単に抽出できます。
具体的な使い方は、次の通りです。
1.キーワードプランナーを開き、「新しいキーワードを見つける」をクリックする。
2.「ウェブサイトから開始」をクリックする。
3.競合WebページのURLを入れる。
4.「ページのみ使用」にチェックを入れる。
5.「結果を表示」をクリックする。
すると、このようにキーワードの検索結果がずらっと並んで表示されます。
今回は、SEOに関するこちらの記事のURLを入れてみました。
出てきたキーワードがこちらです。
SEO関連のキーワードが正しく抽出されていることがわかると思います。
メインキーワードの「検索 意図」はもちろん、関連キーワードの「コンテンツ SEO」「検索 キーワード 調べ方」「キーワード 検索 ツール」なども入っています。
このようにキーワードプランナーでは、自分がまだ気付いていないキーワード案を競合ページから発見することができるのです。
また、このキーワード抽出機能はページ単体だけでなく、サイト全体でも使えます。
先程の設定画面で、「このサイト全体を使用」にチェックを入れましょう。
すると、競合サイトをまるごと分析して、競合サイトが対策しうる他のキーワードを抽出できます。
ぜひ、こちらの機能を使ってみてください。
便利な使い方②|キーワード案拡大の時短
2つ目のキーワードプランナーの便利な使い方は、キーワード案拡大の時短です。
キーワードを考える際、「自分の経験・知識の範囲でしか思いつかない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで使えるのがキーワードプランナーです。キーワードをより広げたい時に、金の卵となる、自分がまだ気づいていない新たなキーワードを抽出できます。
具体的な使い方は、次の通りです。
1.「新しいキーワードを見つける」をクリックする。
2.「キーワードから開始」をクリックする。
3.メインとなるキーワードを入れる。(今回は試しに「ヒゲ脱毛」とします)
4.「結果を表示」をクリックする。
するとこのように、ずらっとヒゲ脱毛に関するキーワードが並びます。
今回、キーワードを1つしか入れていませんが、1040個ものキーワード案が抽出できています。これらを1つ1つ分析するのは非常に時間がかかるので、このようなワードクラウドで時短しながら分析する方法を紹介します。
その方法は、次の通りです。
1.下記の画面で、右上のダウンロードボタンをクリックする。
2.csvかGoogleスプレッドシートでダウンロードする。
すると、キーワードの一覧が表示されます。
必要なのはキーワードなので、キーワードの部分をコピーし、テキストマイニングツール(無料)にペーストします。
すると、キーワードを解析した結果が表示されます。
最初にご覧いただきたいのが、ワードクラウドです。このワードクラウドは、出現頻度順とスコア順の2つの形で表示されます。2つの違いは、次の通りです。
- 出現頻度順・・・多く出てくるキーワードをより太文字で大きく表示する
- スコア順・・・他のキーワードでは出てこないような特徴的なキーワードを大きく表示する
今回の例「ヒゲ脱毛」を解析した結果を、それぞれ見ていきましょう。
1. 出現頻度順のワードクラウド
はじめに、出現頻度順のワードクラウドで多く検索される単語を分析しましょう。
まず、「痛い」というキーワード大きく表示されます。やはり痛みを気にする人が非常に多いことがわかります。
他には「医療」や「レーザー」。やはり光脱毛ではなく、医療のレーザーを試したいという意図でしょう。
また、「費用」とか「安い」という費用系のクエリも多いことがわかります。そして「口コミ」も多いです。
以上から、ヒゲ脱毛を選ぶ際には、費用や口コミで選び、かつ効果がある医療レーザーを試したい、という意図があることがワードクラウドでは、一目でわかります。
2. スコア順のワードクラウド
続いて、スコア順のワードクラウドで特徴的な単語を分析しましょう。
「剃りにくい」「しぶとい」といったキーワードがあります。まさにヒゲ脱毛でしか出てこないような特徴的で、ニーズのあるキーワードですね。
また、「恥ずかしい」というキーワードもあります。男性が対象のキーワードなので、男性で脱毛することを恥ずかしいと思っている方もいることがわかります。
これらのキーワードから、次に作る記事のアイデアが浮かびそうですね。
また他にも「口ひげ」「あごひげ」といった、いわゆる言い換えのキーワードもあります。
こういった点も網羅的に対策する必要があることがわかるでしょう。
3. 形容詞のキーワード
テキストマイニングの機能で合わせて使いたいのが、形容詞の部分です。
形容詞にはユーザーのニーズが強く表れます。
今回のヒゲ脱毛では、「痛い」「安い」「濃い」といったキーワードが一緒に含まれる傾向が高いことがわかります。
ここから、ヒゲ脱毛の痛みに関する記事を書けば、ユーザーニーズを満たせそうだとわかるでしょう。
以上が、キーワードプランナーとテキストマイニングを使って、時短でキーワードを発掘する方法です。
便利な使い方③|今後伸びるキーワードの発見
3つ目のキーワードプランナーの便利な使い方は、これから伸びるキーワードの発掘です。
最近、欧米圏では「Exploding Topics」というツールが流行っています。これは、今後伸びるであろうキーワードを事前に抽出してくれるものです。
試しに、「tiktok ads」(=tiktokの広告)というキーワードがどれくらい伸びているのか見てみましょう。
2020年から、ぐんと伸びているのがわかります。
このように、今伸びているキーワード、もしくはこれから伸びるであろうキーワードを抽出できます。
このツールは、今欧米圏では流行っていますが、残念ながら英語でしか使うことができません。できれば、日本語で同じ機能が使いたいですよね。
そこで使えるのが、キーワードプランナーです。キーワードプランナーを使えば、「Exploding Topics」と同様に、キーワードの伸びを調べることができます。
具体的な方法は、次の通りです。
1.検索結果画面で、期間を「24ヵ月」に指定する。
2.csvかGoogleスプレッドシートでダウンロードする。
ダウンロードしたファイルがこちらです。
24ヵ月=直近2年間の検索ボリュームがダウンロードできました。
1. 伸びているキーワード
今回は「脱毛」の関連キーワードで、24ヵ月分析をしてみました
伸びている脱毛関連のキーワードには「脱毛 ニキビできた」「脱毛 痛すぎる」「脱毛 剃り残し どれくらい」などがあります。この2年間で右肩上がりに伸びていることがわかるでしょう。
特に注目したいのが、グレーの線「脱毛 剃り残し どれくらい」です。
脱毛サロンに行く際は、事前に自分で毛を剃っておく必要があります。その際にどれくらい剃り残してはいけないのか、という情報のニーズが非常に伸びています。
他にも、「乗り換え おすすめ」「体験 はしご」といったキーワードも伸びています。
「他のサロンに通っていたけれど、別の脱毛サロンに乗り換えたい」と考える人や、「体験をはしごしたい」と考える人も徐々に増えているのです。
意外なキーワードとしては、「脱毛同意書 自分で」「脱毛 18歳 同意書なし」などが伸びています。
このようにキーワードプランナーでは、伸びているキーワードを発見することもできます。
2. 下がっているキーワード
反対に、検索ボリュームが下がっているキーワードもあります。
「脱毛 おすすめ」「脱毛 比較」などです。急激には下がっていませんが、少し右肩下がりです。
夏にはぐんと上がっていますが、以前ほどではないことが、グラフからもわかります。
これらの伸びているキーワードと下がっているキーワードから、次の想定ができるでしょう。
- 以前は脱毛をしてみたい人が市場に多かったので、脱毛を試してみたい意図の関連キーワードの検索ボリュームが多かった
(「脱毛 比較」「脱毛 おすすめ」など) - しかし、最近は日本国内でも脱毛をしている人がどんどんと増えているので、脱毛した後のキーワードの検索ボリュームが増えている
(「乗り換え」「はしご」「剃り残し」「18歳 同意書なし」など)
このように、24ヵ月間の検索ボリュームを見れば、市場のニーズの変化を発見でき、今伸びている、そしてこれから伸びるキーワードも発見できます。
まとめ
今回は、キーワードプランナーの便利な使い方を3つご紹介しました。こちらの3つです。
- 競合ページからのキーワード抽出
- キーワード案拡大の時短
- 伸びるキーワードの発見
キーワードプランナーを存分に活用して、効果的なキーワード対策を立て、ブログやオウンドメディアの成功につなげましょう。